偽り続けた刻

もの心がついた頃から偽りの私を演じる事に、疑問も持つ事なく生きてきて…そしていま。

これまで...2

食事もだが、家族で何かをしたという記憶がまったくない。


一人で本を読んでいる自分は覚えているし、本棚も並んでいた本も覚えている。


飼っていたイヌも良く覚えている、何をしていたか、イヌ小屋の色、表情、全てが鮮明に覚えている。


庭の配置、池や砂場や花壇の位置、塀の高さ...。


なのにそこに家族はいない。

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